ニューヨークよりピラティス便り26 | 東京のマシンピラティス専門スタジオ BDC PILATES (BDCピラティス)

-

Blog

ニューヨークよりピラティス便り26

2024.05.18

皆様、いかがお過ごしでしょうか。
BDC PILATESアドバイザーのHasegawaです。

New Yorkの5月は、爽やかな日が多く、1年でいちばん過ごしやすい季節ではないでしょうか。

先日、私は、アメリカ各地や世界中から夢を叶えるために、ニューヨークにやってくる10代のバレエダンサーの為のコンクールを見に行って来ました。

4月の下旬小雨の降る日のリンカーンセンター…

アメリカでも最大級のバレエコンクール、YAGP(ユース・アメリカ・グランプリ) の決勝が、メトロポリタンオペラ劇場と隣接するDavid Koch Theaterにて行われました。

外観はシンプルな劇場ですが、中に入ると本当に豪華絢爛!

私は、コロナ前にはよくこの劇場にニューヨークシティバレエやアルビンエイリーダンスシアターの公演を観に来ていました。

この日、私が見たプログラムは、女性バレエ部門のジュニア(12-14才)から始まり、その後男性バレエ部門のジュニアでした。

私がこのコンクールを観に来たのは、日本からニューヨークファイナル(決勝戦)に選ばれた知人の息子さんの応援でした。

ドン・キホーテというバレエ作品のラストシーンから、バジル(男性の主役)のソロを踊られた彼は12歳、今回このグループでは最年少で決勝進出を果たしました。

アメリカ各地、そして、世界中から集まる若き才能あふれるダンサー達。

このコンクールは、順位を決めるだけでなく、アメリカ、カナダ、ヨーロッパなどの有名ダンス学校に留学するための奨学金が授与され、プロへの登竜門となっています。

私は、バレエのコンクールを現地の劇場で見させていただいたのは、今回が初めて。

10代のダンサーのクルクル回るピルエット(回転)の正確さ、若手達のバレエテクニックの進歩に驚かされ、青春をかけた情熱溢れるパフォーマンスに感動を覚えました。

そして、未来のプロバレエダンサーに幸あれ!と祈らずにはいられませんでした。

ところで、このシアターを本拠地にしているニューヨークシティバレエを設立したジョージ・バランシンは、ニューヨークのピラティスのルーツに深く関わりがあります。

バランシンは、ドイツからニューヨークに移り住んだジョセフ・ピラティス氏が、この街でピラティスの発展を遂げるのに貢献した振付家の1人だったのです。


Model: Emi Ueda

さて、今回お話しするのは、こちらのキャデラックというマシーンについて…

BDC PILATESでは、プライベートレッスンの際に使われています。

これは、ジョセフ・ピラティス氏が怪我をした人が、寝ていてもエクササイズができるよう、ベッドにスプリングをつけて、リハビリをするために発明したマシーンといわれています。

現在はNYでも、プライベートレッスンでとても頻繁に用いられるマシーンです。

その訳はピラティスのテーマの一つである、”スパイナル・アーティキュレーション”(背骨の各部を均等に動かす)を体感するのに、キャデラックはとても効果があるからです。

マットエクササイズと同じように、座った状態から始め、スプリングに支えられたバーを持って、ゆっくりとロールダウンしていきます。

自重をスプリングによって支えられているので、こちらはビギナーにも優しいエクササイズです。

そして、完全に仰向けになった後、下の様に、腕の強化のエクササイズもできます。

キャデラックでは、自分の持つバーやストラップにスプリングが直接付いているので、動く時に直に、サポート(又は負荷)を感じるという点が、リフォーマーと大きく違います。

そして、基本的にベッドと同じように固定された平面に寝ています。

腕のエクササイズの場合も、胴体の位置は固定された状態で、負荷をかけ、腕を動かしていきます。

このやり方は、高齢者や怪我のリハビリには、特に適しているので、このマシーンをピラティス氏が、リハビリの為に作ったというのが頷けますね。

もちろんキャデラックにも、下のような上級者向きのエクササイズも色々あります。

こちらはタワーというエクササイズ。
背骨やハムストリングの柔軟性、そしてコアの筋力が必要になってきます。

今回はキャデラックのエクササイズについてご紹介しましたが、リフォーマーとキャデラック、両方でできる共通のエクササイズもいくつかあります。

そして、同じエクササイズでも、マシーンによって、難易度やフォーカスするポイントが変わってきたりします。

皆様がトレーニングされているリフォーマーは、エクササイズの種類がとても多い、多機能なマシーンです。

リフォーマーに乗って身体を動かす時に、スプリングの強さが、ご自分の動きにどのように反映されているか、そして、それによって筋肉がどの様に反応しているか…

それを感じながら動く事で、ピラティスへの理解が、また深くなるのではないでしょうか。

それでは、また、次回。

Have a nice day!!

ニューヨークよりピラティス便り25

ニューヨークよりピラティス便り24