皆さまこんにちは!
日常生活で、手首が痛い、手首を痛めやすいという方。
そしてレッスンの際、四つ這いなどのエクササイズで手首が痛くなってしまうという方いませんか?
手を付くエクササイズが登場することも多い、ピラティスやヨガ、筋トレ。
四つ這い、腕立てなどのポジションでは、どうしても手首に体重がかかってしまいますが、実は身体の使い方次第で手首の負担を軽減、サポートすることができるんです。
本日は手を付くエクササイズで手首への負担が減り、痛くならないようにするポイントをお伝えしたいと思います!
まず初めに、手首に体重がかかるポジションでは、肩甲骨の位置がとても重要なんです!
四つ這いの時に肩甲骨が背中から浮き、肩甲骨が内側に寄った状態になっていませんか?
下の写真のように背中の真ん中にTシャツが縦スジのシワが寄っている状態です。
この状態の時は、手首だけで全体重を支えているのでとっても手首に負担がかかってしまうのです!
これを改善するのが、床を押す力です!
床を押すといっても手のひらや手首だけに力を入れて、押すということではなく、感覚としては背中や脇下、腕の根本から床を押すようなイメージが大事になります。
そうすると、肩甲骨は下の写真のように背中から浮いた状態ではなくなり、あばら骨の後ろ側にペタッと張り付いた状態になります!
(肩甲骨が後ろから見えない状態)
肋骨に肩甲骨がペタッと張り付いている時は、『前鋸筋』という肩甲骨周りについている筋肉がしっかりと働いているからなんです。
『前鋸筋』とは、下の図の赤いところの筋肉です。
図を見てなんとなく想像がつくかもしれませんが、『前鋸筋』は肩甲骨と肋骨の間にある筋肉で、肩甲骨を背中に貼り付け、腕を前に押し出してくれる役割があります。
プランクやプッシュアップ(腕立て伏せ)などで床を押すときにも使われる筋肉です。
また前鋸筋は、お腹の筋肉に繋がって付いているため、『前鋸筋』が働くことで同時にお腹も使いやすくなります。
そうすることで四つ這いのような手を付くエクササイズでも、腕だけではなくお腹の力も同時に使い、胴体の高さをキープできるので、手首に全体重がかからなくなり、手首への負担は軽減されるんです!
『前鋸筋』が弱いと床を押すことができず、お腹の力が抜け、肋骨も下に落ちてしまいます。そうすると胴体から遠い末端=手首で頑張ってしまうことになるのです…。
結果、手首の痛みへと繋がってきてしまうわけです。
もう一つ、手首を痛めてしまう原因となるのが肘の『過伸展』です。
『過伸展』とは肘の内側のシワが前方に向いてしまい、肘が反対のくの字に反り返っている状態。
『猿手』とも言われることが多い状態です。
この状態でエクササイズを行うと、肘関節に負担がかかり、痛める原因になるだけではなく、上でお伝えした『前鋸筋』を働かすことができません。
よくレッスンでインストラクターが「肘を少し緩めてくださいね」とお伝えするのは、この肘の『過伸展』を防ぐことで、前鋸筋を働かせたいからなんです。
では最後に、手首の痛みを軽減できるよう、前鋸筋を働かせるエクササイズを一つご紹介します。
まずバンドの中に腕を通し、少し肘を横に張った状態で四つ這いになります。
バンドがなければ長めのタオルを縛ったもので代用しても大丈夫です。
バンドを外側に張る(プッシュする)ことで、肘の『過伸展』を防止します。
肩の真下に手首、股関節の真下に膝がくるようにセット。
足の指は折り曲げてかかとを立てましょう。
そこから背中・脇下から腕で床を押し、肩甲骨を背中に張り付けた状態で背中全体を丸めます。
キャット&カウのキャットの背中の状態です。
そこから両膝を床から2,3cm浮かせていきます。
この時肩甲骨は背中に張り付けた状態をキープ。
肋骨やお腹が床に落ちていかないようにしましょう。
10回ほど繰り返してみましょう。
脇下や二の腕、更にお腹がプルプルしてきたら、腕全体で床が押せていて、「前鋸筋」そしてお腹の筋肉が働いている証拠!
大成功です!
本日ご紹介した『前鋸筋』は、手首の痛みを軽減すること以外にも、肩こり予防、姿勢改善にも繋がる、大切な筋肉です。
『前鋸筋』をたくさん鍛えて、肩こりの軽減、姿勢改善に繋げていきましょう!
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