BDC PILATESに通ってくださっている方は既にお気づきだと思いますが、
ピラティスというエクササイズメソッドは、エクササイズ自体をただやれば良いものではありません。
ものすごく地味に見える(時には、動いているようにはほぼ見えない)動きでも、
講師に言われる注意事項をきちんと意識したり、呼吸を意識したり、自分の癖を意識するだけで
ものすごくキツくなり、効くべきところに効いてくる、ニュアンスの多い地味キツなエクササイズです。
ピラティスは「内観力」、つまり、自分の内側を客観的に見る力がある人に向いているものだという話をよくします。
ガンガンに動いて汗かいてエネルギーを発散する、というものではなく、身体の細かい部分を意識しながら動くことで自分の体を見つめ直す感覚です。
その内観力にも通じるピラティスにおける8つの原理(8 principles of Pilates)をここでご紹介したいと思います。
どんなに易しいと思うエクササイズでも、どんなに難易度が高いエクササイズでも、
この8つの原理を念頭においてエクササイズをすることで、そのもたらす効果に大きな違いが出てきます。
ちなみに、こちらを読むだけですぐに理解することは難しいかもしれません。
でも、それで良いです。
レッスンを積み重ねるうちに、この原理がどういう意味を持っているのかは、
段々とお分かりいただけるようになってくると思います!
まずはレッスンを複数回お試しあれ!
8 Principles of Pilates (ピラティスの8つの原理)
1. Control / コントロール
ピラティスを行う上で最も大事なこと:すべての動きをコントロールしながら行うということ。そうすることで大きな筋肉だけではなく、それをサポートする周りの小さな筋肉も鍛えることができます。
2. Breathing / 呼吸
難しい動きをしようと思うと呼吸を止めてしまう人が多いですが、それは反対。「筋肉を使うときに吐く」を意識すると、より効かせたい部分に効かせることができます。呼吸の仕方に慣れないうちは、とにかく呼吸を止めないことが大事です!
3. Flowing movement / 動きの流れ
ピラティスはダイナミック(動的)なもの。止まったまま何かをすることはあまりなく、常に動きながら筋力や柔軟性をアップしていきます。
4. Precision / 正確性
ピラティスの動き一つ一つに「正しいスタートポジション」「正しい動かし方」というものが定まっています。できる限り正確性を再現することで、効率的に効果を得ることができます。
5. Centering / センタリング
おへそを背骨方向へ引っ込める、つまりコアを入れるということです。ピラティスのどんな動きも、コアを入れなくていいというものは一つもありません。お腹を引っ込め、身体の中心に軸を定めることで、身体のあらゆる動きがしなやかに行えるようになります。
6. Stability / 安定性
ピラティスでは、動かしたい部位だけを動かし、それ以外の部分は安定させておくという動きを多く行います。一つの部位を動かしたら他も一緒に動いてしまう、というのでは、強い身体とは言えません。
7. Range of motion / 可動域
ピラティスでは、身体の部位を引き伸ばしながら動くということを意識することが多く行われます。それは可動域を最大限に広げることも意味します。一方、可動域をむやみに広げればいいわけではなく、コントロールをしながら可動域を広げていくことが大事になります。
8. Opposition / 相対力
「腕を上げる」のと「腕を少し下方向に引っ張ってから上げる」のとで、背中の筋肉の動きが異なってくるのは分かりますか。ピラティスではこの相反する力を使う動きが多く出てきます。
このピラティスの8つの原理。覚える必要などはありません。
ただレッスン数を積み重ねていくうちに、「あ、そういうことか!?」と分かって行っていただけるものだと思います。
ぜひ頭の片隅に置いておいていただければと思います!
【関連記事】
ピラティス的動きを日常に取り入れるための10の方法→こちら