こんにちは!
本日はピラティスのレッスンでもよく行われる、コアを使用した骨盤の動きの重要性についてお話をしようと思います!
骨盤は人間の身体のちょうど中心部にあり、骨盤がどうあるかは、その人の姿勢を決める最も重要とも言えるポイントです。
ピラティスではほとんどのクラスで、レッスンの始めに骨盤を揺らす、骨盤のニュートラルと後傾の動きを繰り返すなど、骨盤周りのエクササイズを行うことで周囲の筋肉を緩め、骨盤が正しい状態にいられるようにしています。
その際、しっかりと骨盤周りを緩め、動きを出すためには、力ではなく、腹部周辺のインナーマッスル=コアを使って骨盤を動かすことが大事になってきます!
まず、骨盤のニュートラルポジションについて軽くおさらいしましょう。
骨盤のニュートラルポジションとは、写真の赤丸3点(左右の骨盤のゴリゴリした骨ASISと、恥骨)を結んだ三角形が同じ平面状にあること を言います。
仰向けに寝た時は、この三角形が床に対して水平、座った時・立った時では三角形が床に対して垂直に立っている状態をニュートラルと呼びます。
ではもう1つ、レッスンでもよくでてくる骨盤の後傾(腰を丸めた状態)についても確認していきましょう。
骨盤の後傾とは、左右の骨盤の前にあるゴリゴリした骨ASISよりも恥骨が前方にある状態、つまり腰を丸めたポジションのことを言います。
後傾のポジションを取るメリットは、
・ニュートラルポジションよりも腹筋群を収縮しやすい位置にあるため、コア(腹部周辺のインナーマッスル)を感じやすい。
・両脚が浮いた状態でのエクササイズ時などに、腹部をキープしやすく、腰を痛めず安全にエクササイズを行うことができる。
初心者の方、腹部が弱く腰を痛めやすい方におすすめのポジションで、後傾をキープして行うエクササイズもあります!
それでは『コアを使用して正しく骨盤を動かす』とはどういうことでしょうか。
冒頭でお話したように、レッスン始めには骨盤のニュートラルと後傾の動きを繰り返すエクササイズを行うことが多いのですが、その際、大事なのは腹部周辺のインナーマッスル=コアを使って骨盤を傾けることです。
コアを使わずに動かしているとどうなるかというと、骨盤を動かす際にお尻が浮いたり、首や脚までも一緒に動いてしまいます。
これは骨盤は動いているように見えるものの、実は脚や胸など他の部位を動かすことで、結果骨盤を動かしているように見えるだけという状態です。
形だけ骨盤を動かしても、コアが入っていないため、腹部の練習にも、骨盤周りの筋肉を緩めることにもならず、その後に行うエクササイズでも腹部が抜けてしまうなど、レッスン後には腰が痛くなってしまったということも起きがちです。
骨盤を後傾にした際、腹部の筋肉がボコッとする方も、実はコアが入っていない状態です。
例えば、仰向けでお尻を持ち上げていくBridgeのエクササイズの時などは、後傾を通って背骨をマットから離していきますが、コアが抜けたままで行うと、最初は腰は丸まっていますが、完全に上に上がった時には腰が反ってしまい、腰に大きな負担がかかってしまいます…!
なので、正しくコアを使った骨盤の動きを最初に習得するということは、腰が痛くなりやすい方、肩に力が入りやすい方など、全ての方に大事なポイントなのです。
レッスンの際に、ご自身で気をつけられるポイントをいくつかお伝えします。
①まず胸式呼吸をしっかりと行うことで、腹部が抜けないように気をつける。
ピラティスにおいて腹式呼吸を採用しないのは、一つに腹部が抜けないようにするためです。
②骨盤を後傾にする際は、脚には力を入れない。
脚の付け根である、股関節に力を入れたまま後傾の動きをすると、お尻が浮きます。
③骨盤を後傾にする際に、胸や肩に力を入れない。
胸や肩周りに力が入る方は、背中が硬くなっており、骨盤を動かしているように見えていても、実際にはあまり動いていないことが多いです。
その場合はほとんどの方が顎が一緒に動きます。
④後傾した際にお腹がボコッとしていないかチェックする。
骨盤を傾けた際に、腹部が盛り上がる、ボコッとするということは腹直筋というアウターのみが働いている状態で、この時コアは入っていないことが多いです。
コアを使って骨盤を動かしていくことは、ピラティスのエクササイズを行う上でとても重要なのです。
ぜひ普段のレッスンの際にも上記のポイントをチェックしてみて、正しく骨盤を動かせているのか、確認してみましょう。
コアを正しく使用して、エクササイズの効果を最大限に引き出していただければと思います!