ニューヨークよりピラティス便り42 | 東京のマシンピラティス専門スタジオ BDC PILATES (BDCピラティス)

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ニューヨークよりピラティス便り42

2025.10.25

こんにちは♪

皆様いかがお過ごしでしょうか。

BDC PILATESアドバイザーのHasegawaです。

 

こちらは9月のセントラルパーク。

5番街のアッパー・イースト・サイド(72丁目の入口)から入ると、とても安全で池や不思議の国のアリス像などのある癒される素敵なエリアがあります。

 

 

平日の午後の公園は、家族連れやベンチでランチをする人など、穏やかな空気が流れています。

子供達の遊び場などもあり、こちらの池の前には、マッシュルームに座った不思議の国のアリスと絵本の中からそのまま飛び出してきたようなキャラクターのブロンズ像が。

 

触ったり、上に登って、写真を撮ったり、この像は、自由に触れることができます。

(作者はスペイン系アメリカ人のJose de Creeft氏。)

こちらは1959年にGeorge Delacorte氏が、NY市の子供達が遊べるようにと寄付されたものだそうです。

不思議の国のアリスは、彼の奥様のお気に入りの本だったそうです。

 

お天気の良い午後、5番街の喧騒から少し離れ、先ほどベーグル屋さんで買った、クリームチーズを挟んだセサミベーグルのランチをベンチに座って頂き、この日私はとっても癒されるランチタイムを過ごすことができました。

 

さて、今回はダンサーの怪我の予防とピラティスの効果についてお話したいと思います。

 


Cristiana Lucifora, Azul Dance Theatre, knj Theater, NY

プロのダンサーにとって、まさに身体は資本!

いかに怪我なく、心身ともに健康でパフォーマンスが続けられるか!?

自分との戦いの日々です。

 

どんなに素晴らしい素質があっても、怪我をしたらキャリアが台無しになることもあり得るので、本当に厳しい職業だと思います。

だからこそ、怪我の予防には、ダンサーは筋肉や筋膜のリリース、筋肉の強化など基本的に自分でできるトレーニングも欠かせません

私も長年、自身の身体と向き合って来ましたし、多くのダンサーの身体に関わらせて頂きました。

そんな中でピラティスを通してできる怪我の予防に大切なことの一つは、

“骨盤をニュートラルの状態に保つ”

という事です。

骨盤が歪むと、なぜ怪我の原因になるのか、それは、私が16歳の時、カイロプラクティックに通って学んだ治療の経験からお話したいと思います。

 


Kanako Yokota, Azul Dance Theatre, Sarah Le Guenno, knj Theater, NY

3歳からバレエを始めた私は、中学時代、体育でバスケをしていて、足首の捻挫をしたのがきっかけで、その後、踊っていても足首によくトラブルが起きるようになりました。

そして、16歳の頃、足首が痛くて踊れなくなったことがありました。

外科での精密検査・治療へ通いましたが、治らず、私はバレエの先生の勧めでカイロプラクティックと鍼治療を併用している治療院へ行くことにしました。

口コミで有名なその先生の元には、プロのバレエダンサーやミュージカル俳優などが通院していました。

その医院で私は、足首の怪我に対しては鍼治療を受け、カイロプラクティックで骨盤と背骨を整えるという治療を受けました。

先生には治療が終わると、

「骨盤を整えたらから、もう大丈夫!」

と言われました。

今の私には、よく理解できるのですが、その時の私は、

”なぜ?足首の怪我なのに、骨盤と背骨の矯正をすると足首も治るの!?”

と疑問に思いましたが…

翌日には私の足首の痛みは消えて、全身の調子が良くなり、片脚で立つ時のバランスが安定しているのがわかりました。

足首が治っただけでなく、骨盤と背骨、身体の中心部がしっかりと、まっすぐになっているのを感じました。

 

これは東洋医学の考え方なのですが、

“全体のバランスを整えて不調のある部分を治す”

さらには、骨盤と背骨のバランスを常に整えることは、怪我の予防とパフォーマンスの向上に繋がる…という考え方です。

 

例えば、骨盤が後傾していると大腰筋や大腿四頭筋が硬くなりますし、前傾していると腰方形筋や大臀筋、梨状筋などが硬くなり、これらは背骨のカーブにも影響してきます。

もっと複雑になると、骨盤の左右がアンバランスになることで、立っている時の足に対する体重のかけ方が不均等になってくるのです。

そうなると股関節、膝関節、足関節にかかる負担が左右不均等になり、その結果として、左右の脚の筋バランスも崩れ、怪我を誘引する原因を作ってしまうのです。

 


Lila Saenz, 212 Pilates, NY

 

ピラティスには、骨盤周りと左右の脚の筋力を整えるエクササイズが沢山あります。

最もシンプルな例では、リフォーマーのフットワークです。

リフォーマーに仰向けに寝て、股関節、膝関節、足関節の曲げ伸ばしの動作を左右均等に行います。

インストラクターは必ず、

“骨盤がニュートラルか?”

“左右の脚のバランスはどうか?”

を観察して、指示を出したり、矯正をしたり、キューイングをしています。

基礎的なエクササイズをニュートラルの骨盤で行うことで、かなり左右の下半身のバランスは矯正されていきます。

それ以外にも、ピラティスでは、上半身、背骨の動きなどもマシンの上で整えていくことができます。

 

 

なぜなら、マシンというある程度、可動域、方向が規制された枠の中で、スプリングやストラップで体重を支えて貰いながら、負荷(ウェイト)をかけて、腕、脚、背骨を動かすので、ゆっくりとコントロールしながら身体の調整ができるのです。

 

今回は、ダンサーの身体の調整を例にお話しましたが、これは全ての方のウェルネスに繋がる、ピラティスのベネフィットの一つです。

皆様も、リフォーマーでフットワークをされる時、是非、脚の関節の動き方、左右のバランスなどを感じてみて下さい。

 

それでは、また、次回に。

Have a nice week!!

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