ニューヨークよりピラティス便り⑦ | 東京のマシンピラティス専門スタジオ BDC PILATES (BDCピラティス)

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ニューヨークよりピラティス便り⑦

2022.10.28

皆様いかがお過ごしでしょうか。BDC PILATESアドバイザーのHasegawaです。

今年もHalloweenハロウィンの季節がやってまいりました。

まずは、NYマンハッタンの高級住宅街、アッパーイーストサイドのハロウィーン•デコレーションの様子から。

 

アダムスファミリーのキャラクターや魔女、ドラキュラ、オオカミ男など…テーマパークばりのクオリティ。

こちらのビルは、64丁目のMadisonマディソン•アヴェニューとFifth Avenue5番街の間です。

 

私もNYに移住した当初は、毎年ハロウィンの季節になると、ワクワクしていました♪

今年はどのコスチュームにしようかな…と考えるのも楽しいんですよね。

ニューヨークでは、衣装はもちろんのこと、メイクや鬘まで本格的にする人も多いので

ハロウィン前後の週末は、街を歩いていて、いろんな仮装が見られるのも楽しみの一つです。

私も過去には仮装してイベントに参加した楽しい思い出も。

パーティーなどのイベント以外でも、仕事場に仮装して行った事もあります。

以前国連のアフタースクールで子供たちにダンスを教えていた時、

ハロウィンの日に白いワンピースに羽と冠を付けて天使の仮装をして教えに行ったら、子供たちには大喜びして貰えました。


さて、こちらのホーンテッドマンション‼︎

家の近所の住宅街Forest Hillsフォレスト•ヒルズのBurns Streetバーンズ•ストリートです。

あるサイトで、NYの”ハロウィンのデコレーションが見れる通りベスト10”にランクインしていたので、こちらもご紹介します。

昨年に比べ、どこもかなりアップグレードされている印象です。

 

フォレストヒルズは、昔ながらの大きなお屋敷が多い地域。

最近この通りを日が暮れてから、1人で歩いていたら、かなりCreepyな(薄気味悪い)雰囲気でした。

 

巨大なSkelton(骸骨模型)は、Forest Hillsの駅近くのピザ屋さん。

ハロウィンが終わったら、一体どこに収納するのだろう〜と心配になるぐらいの大きさです‼︎

全ての家が飾り付けをするわけではないのですが、いつもハロウィン•デコレーションをする家は、今年は飾り付けがアップグレードされている様子。

ニューヨークの街にも、元の活気が戻って来ているな〜と感じますね。

 

 

こちら(ガイコツ繋がりで!)ピラティススタジオでは、お馴染みの骸骨くんですが…

皆様は、なぜこのSkelton(骸骨模型)がスタジオにあるのか、ご存知ですよね。

 

インストラクターが身体の部位や筋肉の説明をさせて頂く際に、ご覧になったことがあるのではないかと。

私達インストラクターが解剖学の勉強をする時も、まずは骨の形•名称と関節の形や動き方から学び始めます。

エクササイズを語る際にやはり基本になるのは、骨や関節の構造なのです。

 

私が指導している中で、スタジオで生徒さんやインストラクターの研修生から、1番よく受ける質問が、

“身体が正しいポジションで、正しい筋肉が使えているか、よくわからない…。”

というものです。

 

答えは、実はものすごくシンプルなのですが…

正解は、“骨が、あるべき位置で、無理なく動いているかどうか。”という事になります。

”どれだけ自然に、身体に負担をかけずに、最小限のEffort(努力)で骨を動かせるか?”という事が正しい身体の使い方のポイントです。

 

言い換えれば、身体の部位や骨が関節の正しい位置で動いていれば、使うべき筋肉が作動している…

という事になります。

これは、前回ご紹介しましたニューヨーク大学のダンス教育学科で学んだこと、モダンダンスのテクニックから学んだセオリーです。

 

アメリカでは1930年代のイサドラ•ダンカンから始まり、マーサ・グラハム、エスター・ホートン、ホセ・リモーン、ドリス・ハンフリーなど、

1950年代にいわゆるモダンダンスのテクニックを編み出した振付家達がダンスの歴史を創り上げてきました。

Dancer: Saioa Lopez and Petra Pelletier

 

その中で、彼らの核になったテーマは、

“身体に無理なく、いかに自然に人体の身体を使って、様々なテーマをダンスを通して表現するか”

という事だったと、私は捉えています。

 

クラシックバレエは美しく完成されたテクニックで、主に物語の中の人物の感情を踊りを通して表現します。

ですが、実は98%の人の身体はこのテクニックには不向きな股関節や脚の構造であると言われています

 

そこからモダンダンスのパイオニア達は人間の身体の構造に向き合い、地球の引力を受け入れトウシューズを抜ぎ捨てて、

文字通り地に足のついたダンスの動きと背骨を自由に動かしてよりオーガニックな身体表現を目指していったのです。

 

私はニューヨーク大学でモダンダンスを習った時、初めて”effortless な(余分な力を入れないで)踊るメソッド”を学びました。

バレエだとひたすらカラダの中心軸を引き上げる事が必要ですが、

モダンダンスの場合、地面に引っ張られる引力も感じながら背骨をあらゆる方向に自然に動かしていく…そう感じるのです。

 

余分な力を入れずに背骨が柔軟に動く、そして腕や脚を動かすときには、

背骨は安定されて肩や股関節に負担がかからない様に動く…簡単な様で、実は習得するのに随分時間がかかりました。

 

私はNYU卒業後にピラティスをさらに詳しく学んでいく中で、

ピラティスのメソッドにはそのやり方がシンプルに示されている‼︎と確信する様になりました。

 

 

“You are only young as your spine is flexible.” -by Joseph Pilates

“背骨の柔軟性によって、あなたの若さは決まる。”これは、ジョセフ•ピラティスが残した言葉です。

 

背骨を動かす、例えば座った状態からロールダウンをするとき、”背骨を一本一本マットに沈めていく”ためには、肩や胸に余分な力が入っていると難しいですね。

しかし、余分な力を抜いて身体の正しい動かし方、

“Effortlessな動き方=どこにも余分な力をを入れずに体を動かす事”

を習得すると、まるで筋肉を使っていない様にさえ感じる事があります。

 

“え?こんなんでいいの?どこも使えていない気がする!!”っていう動き方が、実は正解だったりするんですよ。

もちろん、単に使えてない場合もあります‼︎(笑)

 

なのでピラティスを教える時、私達インストラクターは動きを伝えるだけでなく、

受講される方が正しい身体のポジションで動けるよう頭をフル回転させながらキューイングに創意工夫をしています。

 

(10月のNYセントラルパーク)

私も今年はNYの秋を楽しむ余裕を持って…effortlessな生活を日々目指しています。

それでは、また…Have a nice week!!

 

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